『ROE(自己資本利益率)』は重要視される財務指標
日本語に訳すと、ROE(Return On Equity)は「自己資本利益率」です。
自己資本比率とは、総資本(総資産)のうちどの程度が自己資本でまかなわれているかを示す指標です。
「投下した資本に対し、企業がどれだけの利潤を上げられるのか」という点を図るために、重要視される財務指標となりますので、株の初心者の方は覚えて下さい。
企業は、株主資本(自己資本)と他人資本(負債)を投下して事業を行い、そこから得られた収益の中から、他人資本には利子を支払い、税金を差し引いて最後に残った税引利益が株主に帰属します。
したがって、自己資本利益率は、株主の持分に対する投資収益率を表すことになります。そのため、経営者が株主に対して果たすべき責務を表した指標と見ることができます。
また、それは株主に帰属する配当可能利益の源泉となるものであり、配当能力を測定する指標として使われ、自己資本収益率は株式の投資尺度としても重要です。
企業が、一年間の企業活動を通じて、「株主の投資額に比してどれだけ効率的に利益を獲得したか」、を判断するのに用いられる指標で、当期純利益を前期及び当期の自己資本の平均値で除したものです。
自己資本利益率(ROE) = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
一株当たり当期純利益(EPS)と一株当たり純資産額(BPS)を用いても表現可能です。
自己資本利益率(ROE) = 一株当たり当期純利益(EPS)÷ 一株当たり純資産額(BPS)
自己資本利益率が高い企業は、効率が良いという場合だけでなく、借入金などの負債が純資産と比べ大きな割合を占めている企業にも見られます。
上場企業の自己資本比率の平均は40~50%ですので、20%以下であればかなり低いといえるでしょう(金融機関は除く)。
特に、自己資本比率がマイナスとなった場合には、負債が資産を上回る「債務超過」を意味しており、注意が必要です。
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