ローソク足の見方
ローソク足とはチャートを表す時に使われる株価の流れを表すものです。大きく分けて陽線と陰線の二つにわけられます。
陽線と陰線の組み合わせで株価のチャートが表されていて、チャートを読む事でこの後、どっちの方向に相場が移動するかを予測することができます。買い時や売り時を判断するためにも、株式投資には欠かすことができないものです。ページの後半でローソク足のパターンとローソク足チャートでわかる株価の上昇・下降トレンドの見方もご紹介します。
1日の株価の動きを表したものを日足といい、1週間や1ヶ月、1年などがあり、それぞれ週足、月足、年足と呼ばれています。また、日足は1分単位や5分単位など、1日のなかをさらに細かく区切ってローソク足を使い株価の動きを表現しています。
終値が始値より高かった場合は陽線が、終値が始値より低かった場合は陰線になります。
陽線、陰線の上下に細く線が出ていますが、これは「ヒゲ」と言って、その日の相場がどこまで移動したかを示しています。
上のヒゲがその日の高値で下のヒゲはその日の安値を表しています。
日足で説明していますが、週足なども同じです。
陽線、陰線とヒゲを組み合わせたローソク足1本だけでも買いが優勢、売りが強いなどの売買の様子がわかるようになっています。
またローソク足には見た目から連想できる名前が付いています。丸坊主、カラカサ、トンカチなど、どこかで目にした事があるかもしれません。
これがチャートの基本になっていて、チャート分析をする上で必ず理解しておきたいことの一つです。 まずはローソク足の形と売買の様子がどうなっているかをご紹介します。
ローソク足1本で見る売買の様子
陽の丸坊主買い勢力が一方的に強い様子。ヒゲがないのが特徴です。大きく上昇する可能性が高いローソク足。
陽の大引坊主
買い勢力が圧倒的に強い様子。ヒゲが下に少しだけ出ているのが特徴です。このローソク足が出た時も大きく上昇する可能性が高い。
陽の寄付坊主
買い勢力が強め。ヒゲが少しだけ上に出ているのが特徴です。両方に少しずつヒゲが出ている場合もこのチャートとほぼ同様の意味を持つ。
小陽線(踊り場)
狭い範囲の陽線で集中的な売買が行なわれている様子。強気のもち合いという意味合いがとられる。ヒゲが長い場合でもほぼ同様の意味を持ちます。
陽のカラカサ
初値から大きく下げて、最終的に初値よりも高いところまで上がった様子。底値圏で出現すると、底値圏を脱出した意味合いが強く、買い気配のローソク足と言えます。
陽のトンカチ
低いところから始まって、ザラ場中に大きく上がり、引け前は落ち着いた様子。高値圏で出現すると、下落の意味合いが強いです。注意が必要なローソク足。
トンボ
初値と終値が同じでザラ場中は大きく下げた様子。上昇相場だった場合下降相場に、下降相場だった場合、上昇相場に移行する相場の転換ローソク足として知られています。
陰の丸坊主
売り勢力が一方的に強い様子。大きく下げる時にはこのローソク足が出る事が多いです。
陰の寄付坊主
売り勢力が強い様子。今後も下落していくことが予想されます。要注意のローソク足です。
陰の大引坊主
売り勢力が強い様子。陰の寄付坊主に比べると、多少は勢いが弱いです。両方にヒゲがある場合は陰の寄付坊主と同じ意味になります。
小陰線
弱気の持ち合いを表している。売り勢力が強い持ち合いの状態で下落する可能性が高いです。
陰のカラカサ
初値から大きく下げて、最終的に初値よりは少し戻らなかった様子。陽のカラカサと同じで底値圏で出現すると底値脱出の意味合いがあります。これが出たら買いサイン。
陰のトンカチ
低いところから始まって、ザラ場中に大きく上がり、引け前は落ち着いた様子。陽のトンカチと同じで高値圏で出現すると下落のサインとして知られています。これが出たら売りサイン。
トウバ
下ヒゲがない寄引同事線で、相場の一つの流れが終了しこの後、転換か保ちあいのどちらかへ進むと判断できます。売買する際は次の動きを見てからの方が良いでしょう。
寄せ線(足長同事線)
上ヒゲと下ヒゲがほぼ同じ長さの寄引け同事線で、売り勢力と買い勢力が激しく攻防している状態で、相場の転換期を示しています。
4値同事足
四本値がすべて同じで柱もヒゲもない寄引同事線で、相場が動いていない状態だが、動き出せば新しい相場へ移行することを示しています。
ローソク足のパターン
ローソク足一本でもある程度、株の売買の動きがわかるのですが、さらに株価予想の精度を上げるために2〜3のローソク足のパターンで取引の状態を確認してみましょう。
ここでは代表的なローソク足のパターンをご紹介します。
ローソク足の間に空間が出現することがあります。これを窓と言ます。その空間を埋める値段のところまで、株価が下落してくると窓埋めが完了などと言われます。
反対の場合もあり、窓を開けて大きく株価が下落し、その後上昇して窓が埋まると言うパターンです。
窓が開くと空いた方に株価が動く目安になることと、その後しばらくすると窓を閉めるように株価が反対に動く習性があります。
赤三兵
底値圏で陽線が出現した翌日に、その終値が前日の終値より高い陽線が現れ、次の日も同じように前日の終値を超えると赤三兵と言い、買いと言われています。
たすき
底値圏で陰線が出現した翌日に、始値は前日の始値より低く、終値は前日の始値より高い陽線が現れた場合で、数日間の連続的な動きの中での出現すると、反転したという見方ができ買い狙いとなります。
つつみ
底値圏で陰線が出現した翌日、それを包むような大陽線が現れた場合で、抱きの一本立ちと言われ、買いとなります。
かぶせ
前日の陽線の中心以下まで陰線がかぶさった場合は、それまでの買い勢力が弱まり、相場転換となることが多くある事を示しているローソク足の組み合わせです。
はらみ
天井付近で大陽線が出現し、陰のローソク足をはらんだ場合に、このローソク足の組み合わせは下落になりそうな事を示します。
三羽烏
前日の終値より下回った位置から陰線が3本続けて出現したら売りが強まっていると考えられ、今後下落が続く可能性が高くなると見られています。
続いて、さらに長い周期でチャートを見て、上昇傾向なのか下降傾向なのかの判断の仕方をご紹介します。
ローソク足チャートパターンで株価の流れを予測する
個々のローソク足の見方が分かったところで、ローソク足チャートで株価の流れの予測の仕方を見てみましょう。
チャートの基本的な見方は右に上がって行くほど、株価が上昇し、下がって行くほど株価が下降していきます。
この流れをトレンドと言い、ローソク足を見るときに重要になります。
上昇トレンドの中なら、株を買えば株価は上がるので儲けが出ますね。下降トレンドの場合は現物で買っている場合は損が出ます。
それではローソク足のチャートでトレンドの判断をする方法をご紹介します。このトレンドの見方は、株の初心者の方でも簡単にできるチャート分析の基本と言えます。
上昇トレンドの判断方法
図にあるように株価の上下で山と谷が出来ます。前回の山の高値から線を引きます。これをレジスタンスと言い基準にします。
上昇トレンドはこのレジスタンスを超えていくものになります。レジスタンスは前回の高値になるので、その株価で売られて株価が下落したものになります。
次の山がこの前回高値を更新して、売られても前回の安値(谷)を下回る株価にならず再度株価が上がって行くと、上昇トレンドと見ることができます。
レジスタンスを抜けて高値を更新し続けることで、右肩上がりつまり、上昇トレンドになるということです。
下降トレンドの判断方法
下降トレンドは上昇トレンドとは逆に前回安値(谷)に線を引きます。これをサポートと言います。前回安値は下げ止まった価格=買いたい人が居るという事でサポートと呼ばれます。
下降トレンドはこのサポートを下に超えていくものになります。一旦サポートラインから上昇するも(一つ目の山)、再度売られ、前回安値を更新、つまりサポートを割った状態になります。
その後、株価が上昇するものの、前回高値を超えず株価が下落し、2つ目の谷の安値(新たなサポート)を下回るという右肩下がりになっていくのを下降トレンドとみます。
このレジスタンス・サポートにある程度の期間で線を引いたものをトレンドラインと言います。またレジスタンス・サポートラインを超える事をブレイクと言います。
どちらもチャートから株価を予想するテクニカル分析をする際に良く出てくる用語なので覚えておきましょう。
さらに詳しいチャートを使った分析方法については、投資分析の知識で代表的なテクニカル分析についてご紹介していますので、ぜひご覧ください。
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